株式会社ディープ・リッジ・テク

海にある疑問は必ず見つけ出し、解決する。
海洋のスペシャリスト、ディープ・リッジ・テクです。

世界最初のSF作家と言われるジュール・ヴェルヌが海底二万里を発表してから150年。
空想の領域だった深海の一番深いところにも、人類はすでに到達できるようになりました。
それでもまだ海には誰も見たことのない生命や資源、未知の可能性にあふれています。

わたしたちと同じ地球にありながら、それを知るためには 手の届かない宇宙と同じくらいの困難に阻まれているからです。
しかし海は無限のものではありません。海底があり、海岸があるかぎり
たとえ深く広い場所でも、水圧、温度、光、海流、あらゆる条件を
確かな知識と経験をもってクリアすれば、目的は達成できます。
これらを可能にするのが、当社の培ってきた海中技術や海洋工学の研究の成果です。

ディープ・リッジ・テクは海洋のスペシャリストとして
水産、鉱物、エネルギーなどの海洋資源、環境、情報あるいは安全保障など
多様化し活発化する海洋のために
最先端のテクノロジーと未来を見据えたコンサルティングで貢献します。

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ご挨拶

あいさつ背景画像

株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役、
一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会代表理事、
一般社団法人BC-ROBOP海岸工学会副理事長、
東京大学名誉教授、IEEEフェロー、
元九州工業大学社会ロボット具現化センター長・特別教授、
元東京大学生産技術研究所海中工学研究センター長・教授、
元総合海洋政策本部参与、元高等海難審判庁参審員
東京大学最終講義の動画

これまで私は東京大学生産技術研究所および九州工業大学で50余年、
海中工学や海洋工学の研究開発をおこなってきました。
その間にも並行して国際海事機関、高等海難審判庁、総合海洋政策本部など
国内外で海洋、海底、深海に関するさまざまな学会や役職に携わり、
最先端の知識と技術を蓄積してきました。

こうした経験を生かし、未来の海にまつわるあらゆる事項のために貢献したいと考え、
2019年4月、株式会社ディープ・リッジ・テクを設立いたしました。
学術研究で培った進取の気性をもって、他ではできない新たな技術の創造と発展を追求します。

また私は長年にわたり「海に沈んだモノは必ず見つけ出す」というモットーを掲げてきました。
これは海にある疑問や問題は絶対に探し当てて解決する、という意気込みでもあります。
海に囲まれたこの国では、海はとても親しみやすいものであると同時に
謎や不思議の宝庫でもあります。

まだ誰にも解明されていない、困難なものに立ち向かってこそ研究、開発の醍醐味はあります。
こうした喜びや楽しみを、次代を担う若者たちにも伝えたい。
海洋に関する知識を親しみやすい形で提供し、携わる人材の裾野を広げ、
海洋リテラシーの向上にも取り組むことによって、海洋国家日本の実現に向かっていきます。
代表取締役 浦  環

会社概要

商号
株式会社ディープ・リッジ・テク
創業年月日
2019年4月9日
資本金
500万円
本社所在地
五島市長手町182番地1
代表者
代表取締役 浦  環

事業内容

1.自律型海中ロボットによる海洋および海底の調査、観測

東京大学および九州工業大学において浦環が研究、開発してきた自律型海中ロボット(AUV)は、世界的にも高い評価を得ています。これまで難題とされてきた深く広い海底の様子も、全自動で詳細に調査することができます。当社はAUVと海洋調査船、有人潜水船、無人潜水機などに関する豊富な知識と経 験を生かし、これらを駆使した海洋観測および海底調査をおこないます。

南鳥島近くの海域にて、浦環が開発した自律型海中ロボット「BOSS-A」を水深1500mまで潜らせ、コバルトリッチクラストの賦存状況を調査しています。

2.深海や海底、水中での調査、研究、撮影やそれらの企画、コンサルティング

海洋、海底、海岸での調査、研究には困難が多く、水中、潜水での作業にも相当の知識と経験を要します。
たとえば人間が潜ることのできない水深1000m、硫化水素がとりまく熱水鉱床においても当社は調査を成功させています。
こうした海や水中での調査や研究など、内容に応じてAUVほか有人無人あらゆるテクノロジーとノウハウを駆使した企画、コンサルティングをおこないます。

水深1000mのメタンハイドレート地帯に、浦環が開発した自律型海中ロボット「ツナサンド」を潜航させて撮影した画像です。
これまで詳細が確認できなかったベニズワイガニが、コロニーを形成していることを発見しました。深海での水産資源の調査にも、当社は多くのノウハウを持っています。

3.海洋調査、水中作業、潜水のためのロボットの設計、製造

海中や水中ではたらく自律型海中ロボットの設計と、ニーズに合わせた製造が可能です。
おもに航行型とホバリング型の特徴をいかした機器には、新たな調査や研究への期待が高まっています。
とくにホバリング型について、当社は世界に先駆けた研究開発の経験があり、すでに多くの調査に利用されています。

浦環が開発したホバリング型の自律型海中ロボット「Youzan」。いであ株式会社様に受注納品いたしました。
オーストラリア沖の鯨の骨の調査や、海底火山の調査などに活躍しています。

4.海洋、海底での作業、施工およびエンジニアリング、コンサルタント業務

海洋や海底における作業や工事の請負、施工、ならびこれらに関する設計、機材の調達、管理やコンサルタント業務も当社の得意とするところです。
海で使うために開発した機器は、海水で試験する必要があります。
当社はこれまでの研究ノウハウをいかし、あらゆる条件を想定して作業を安全確実に実行するためのコンサルティングを請け負います。

パナソニック株式会社様と共同で開発した水中機器の海中試験を、沼津沖にて実施しました。

5.講演、セミナー、シンポジウムの開催

海中で使われる技術や機械について、最新鋭の情報を提供する講演会を企画、開催。
また海に関するさまざまな講演会や対談などにも積極的に参加。出張講演なども承ります。
対象も企業向けから学生、子ども向けなど幅広く、内容も当社の活動の成果の発表や、学術的なものから海の楽しさ、おもしろさを伝えるものまで、長年大学で講義をしてきた浦環ならではの硬軟とりまぜた講演にご期待ください。

2017年に実施した海底探査とその活動内容を著した「五島列島沖合に海没処分された潜水艦24 艦の全貌」の出版を記念し、講演会をおこないました。

6.海に関する情報の普及と人材育成

海の分野での発展は、次世代を担う人材の育成にかかっています。
当社はまず海に興味を持ってもらうことが海洋人材育成の第一歩と考え、その一環として海を望む社屋の一角を、コワーキングスペース 「SPACE Long Arms」として一般に解放。
イベントや講習会なども開催し、海に親しむ場を提供しています。

2020年9月に開催された、洋上風力発電に関するセミナーの様子。
目前に海を眺められるSLAでの講習は、大いに盛況を博しました。

7.環境汚染の改善

いま、美しい海岸が多量のゴミで汚染されています。
そこに棄てられたものだけでなく潮流に乗って外国からもとめどなく漂着するゴミは、人力によって清掃されています。
しかし砂浜や岩場など足場も悪く、広大な海岸では作業に限界があります。またボランティアに頼るしかない現状では、高齢化が進む地域では継続が困難になっています。
そこで当社ではBC-ROBOP海洋工学会と協力してビーチクリーンロボットを開発。ロボットなど機械の導入によって負担を軽減し、解決する方策をすすめています。
また清掃活動を楽しみながら実行し、環境への意識を高めるイベントなども実施。
人とロボットが協働する社会を、海岸から目指します。

海岸に漂着したゴミ。美観を損ねるだけでなく、漁業にも悪影響を与え、またこれらが分解されて海水に混ざり、マイクロプラスチックとして生体内に取り込まれることが問題視されています。

浦  環 の経歴

  • 1972年〜2013年
  • 東京大学生産技術研究所
  •     1972年
  • 講師採用
  •     1973年
  • 助教授昇任
  •     1992年
  • 教授昇任
  •     1999年
  • 東京大学生産技術研究所海中工学研究センター長併任
  •     2007年
  • 東京大学海洋アライアンス機構長併任
  • 1984年〜2008年
  • 高等海難審判庁参審員併任
  • 1998年〜
  • 海上保安庁「油汚染事件の対応に係る分野別専門家リスト」登録
  • 2013年〜
  • 東京大学名誉教授
  • 2007年〜2018年
  • 総合海洋政策本部参与併任
  • 2007年
  • IEEEフェロー
  • 2013年〜2019年
  • 九州工業大学社会ロボット具現化センター特別教授
  • 2013年〜2018年
  • 海上技術安全研究所フェロー
  • 2017年〜
  • (一社)ラ・プロンジェ深海工学会代表理事
  • 2017年〜
  • (公財)笹川平和財団 理事
  • 2017年〜
  • (一社)BC-ROBOP海岸工学会副理事長
  • 2019年〜
  • (株)ディープ・リッジ・テク代表取締役
  • 2019年〜2022年
  • (公社)イノベーション・コースト構想推進機構ロボット部門グローバル・アドバイザー
  • 2020年〜
  • (独法)人日本学術振興会卓越大学院プログラムプログラムオフィサー

開発した自律型海中ロボット

  • 2019年 Youzan(ホバリング型、Tuna-Sand Class4号機)
  • 2018年 Tuna-Sand 2(ホバリング型、Tuna-Sand Class2号機)
  • 2016年 Hobalin(ホバリング型、Tuna-Sand Class3号機)
  • 2013年 BOSS-A(ホバリング型)
  • 2011年 AE2000a、AE2000f(航行型)
  • 2008年 T-POD(ホバリング型)
  • 2007年 Tuna-Sand(ホバリング型、Tuna-Sand Class1号機)
  • 2006年 Tam-Egg 2(ホバリング型テストベッド)
  • 2002年 Tam-Egg 1(ホバリング型テストベッド)
  • 2003年 r2D4(航行型)
  • 2000年 Tantan(ホバリング型)
  • 2000年 Tri-Dog 1(ホバリング型)
  • 1996年 R-One Robot(航行型)
  • 1996年 Manta-Chersia(航行型テストベッド)
  • 1994年 Twin-Burger 2(ホバリング型テストベッド)
  • 1992年 ALBAC(グライダー)
  • 1991年 Twin-Burger(ホバリング型テストベッド))
  • 1990年 PTEROA150(航行型)

自律型海中ロボットを使った調査実績

  • 東シナ海:
  • 第四与那国海丘、伊是名海穴、伊平屋熱水地帯、黒島海丘
  • 鹿児島湾:
  • たぎり
  • 伊豆小笠原:
  • ベヨネース海丘、明神海丘、須美寿海丘、青ヶ島カルデラ、大室だし、手石海丘
  • 南鳥島海域:
  • 拓洋第五海山、公海内ギヨー
  • 東北沖合:
  • 宮城福島沖
  • 北海道周辺:
  • 北見大和堆、奥尻島北方
  • 日本海:
  • 佐渡沖、直江津沖
  • マリアナ諸島:
  • ロタ島海底火山
  • インド洋:
  • 中央海嶺

ROVを使った海底調査

  • 五島列島沖合:
  • 潜水艦群
  • 若狭湾:
  • 潜水艦群
  • 東シナ海:
  • 大洋丸
  • 宮城県:
  • 大槌湾、志津川湾、その他の湾
  • 福島県:
  • 原子力発電所沖合
  • 日本海:
  • ナホトカ号

テレビなどの主な出演

主な受賞

  • 2020年 日本船舶海洋工学会賞(著書)
  • 2019年 日本機械学会ロボティック・メカトロニクス部門功績賞
  • 2016年 地球環境大賞フジサンケイグループ賞
  • 2013年 日本機械学会ロボティック・メカトロニクス部門技術業績賞
  • 2012年 ロボット大賞公共・フロンティアロボット部門優秀賞
  • 2010年 IEEE Oceanic Engineering Society Distinguished Technical Achievement Award
  • 2009年 海洋調査技術学会功労賞
  • 2006年 Distinguished Service Award for IEEE Chapter Activities
  • 2000年 住田正一海事奨励賞
  • 1999年 日本機械学会賞(技術)
  • 1997年 日本造船学会賞発明賞
  • 1994年 日本造船学会賞発明賞
  • 1982年 服部報公会報公賞
  • 1974年 日本造船学会賞論文賞

主な著書

  • 単著:
  • “五島列島沖合に海没処分された潜水艦24艦の全貌”、鳥影社、2019
  • 編著:
  • “地震に克つニッポン せまりくる大地震に東大の最先端頭脳が立ち向かう”、小学館、2012
  • 編著:
  • “海の大国ニッポン 東大の最先端頭脳が解き明かす日本の海の不思議と可能性”、小学館、2011
  • 編著:
  • “大型タンカーの海難救助論 シー・エンプレス号に学ぶ”、成山堂書店、1999
  • 編著:
  • “海中技術一般(改訂版)”、成山堂書店、1999
  • 一部執筆:
  • “重油汚染・明日のために”、海洋工学研究所出版部、1998
  • 編著:
  • “海中ロボット” 、成山堂書店、1997
  • 一部執筆:
  • “研究者たちの海”、成山堂書店、1994
  • 編著:
  • “海中ロボット総覧”、成山堂書店、1994
  • 編著:
  • “海中技術一般”、成山堂書店、1992

活動実績

株式会社ディープ・リッジ・テクの活動

2020年度

  • 「大電力海中給電技術の開発」受注
  • 「平成31年度海洋鉱物資源調査に係るコバルトリッチクラスト賦存状況調査」受注
  • 「AUV/ROVに関するガイドライン助言と修正提案」受注
  • 9月1日 海の見えるコワーキングスペース 「SPACE Long Arms」開設

2019年度

  • 「平成31年度海洋鉱物資源調査に係るコバルトリッチクラスト賦存状況調査」受注
  • 「大電力海中給電技術の開発」受注

主な取引先

  • 日本サルヴェージ株式会社
  • パナソニック株式会社
  • 一般財団法人日本海事協会

浦 環 の最近の活動

2021年度

講演等

2020年度

論文、寄稿等

・「”ロボットづくり”の考えかたは自動運航船に応用できる」、海運、1111号、2020年4月、pp.16-19
・「Deep-sea robotic survey and data processing methods for regional scale estimation of
manganese crust distribution」、IEEE Journal of Oceanic Engineering, 2020, in printing
・「Development Timeline of the Autonomous Underwater Vehicle in Japan」、Journal of Robotics and Mechatronics, Vol.32, No.4, Aug. 2020 pp.713-722

講演等
  • 07月29日 「海の中から広がる長崎の未来」講演(長崎地域学)
  • 08月19日 「潜れ!さかなクン」出演、NHK
  • 02月25日 「How many citizens know what is happening in the underwater domain?」講演(Indo-Pacific Strategic Space and the Blue Frontiers ?A New Perspective based on the UDA Framework)
  • 03月14日 「自律型海中ロボットは分散して作業をする」講演(第33回自律分散システム・シンポジウム)
  • 03月20日 「潜れ!さかなクン『ギョギョギョBSスペシャル」」出演、NHK

2019年度

論文、寄稿等

・「自律型海中ロボット技術の発展と将来」、金属、Vol.89、No.7、2019年7月、pp.26-30
・「Visual and Autonomous Survey of Hydrothermal Vents Using a Hovering‐Type AUV: Launching
Hobalin Into the Western Offshore of Kumejima Island」、 Geochemistry, Geophysics,
Geosystems、 Vol. 20、Issue 12、2019年12月、pp.6234-6243
・「潜水艦の墓場」、Ocean Newsletter、No.467、2020年1月、pp.2-3、
https://www.spf.org/opri/newsletter/467_1.html?latest=1
・「海に沈んだものは必ず見つけだす」、一般社団法人船長協会誌「船長」、137号、2020年3月、pp.59-67

講演等
  • 07月08日
  • 「海に落ちたものは必ず見つけ出す-海中工学の最前線-」講演(海洋立国懇談会)
  • 07月14日
  • 「洋上風力発電とロボットについて」講義(日本財団)
  • 07月25日
  • 「水中ロボットしっとう?」講演(神戸市)
  • 07月27日
  • 「技術が織りなすSFのような潜水艦曼荼羅」講演(SF大会)
  • 07月28日
  • 「海中ロボットと洋上風力発電」講義(五島市海洋開発現場体験セミナー)
  • 08月01日
  • 「技術と人が織りなす潜水艦曼荼羅」講演(東陽テクニカ)
  • 08月19日
  • 「Underwater World and AUVs : Today and Future」講演(NIOT)
  • 10月06日
  • 「日本海軍の艦艇を海底にもとめて」講演(大和ミュージアム)
  • 10月18日
  • 「海洋立国日本」講演(海洋産業都市推進神戸市会議員連盟設立総会)
  • 11月09日
  • 「海の中から広がる五島の未来」講演(さゆり会)
  • 12月05日
  • 「たとえ深海でも海底に沈んだモノは必ず見つけ出す」講演(第33回十日会)
  • 12月14日
  • 「海に潜れば知らなかった世界が見える」講演(日本船舶海洋工学会海洋教育フォーラム)

公的役職等

  • 2020年~
  • 独立行政法人日本学術振興会卓越大学院プログラムプログラムオフィサー
  • 2020年~
  • IEEE Life Fellow(終身会員)
  • 2019年~
  • 公益社団法人イノベーション・コースト構想推進機構ロボット部門グローバル・アドバイザー
  • 1998年~
  • 海上保安庁「油汚染事件の対応に係る分野別専門家リスト」登録
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